カテゴリー別アーカイブ: ●不動産鑑定評価とは?

公的評価とは

「公的評価」 鑑定の依頼者が公的団体(国や市町村等)である場合、
「公的評価」とよぶことがあります。 公的評価には、「公共用地買収の評価」「地価公示、地価調査の評価」「税務のための評価」「競売のための評価」「裁判のための評価」などがあります。

「公共用地買収のための鑑定評価」  公共のために必要な土地は、所有者から買収をして使うことになります。自由主義社会の日本ですから、「売る人と買う人が交渉して価格を決めればよい」と考えることもできます。 続きを読む

相続財産分割のための評価

遺産分割の評価

相続が発生すると、マイナスの財産(借金)も含めて相続人が遺産を承継します。マイナスの財産を受け継ぎたくないときには、限定承認するか、相続の放棄をします。法律で決まった期限までに手続きをしなければ、亡くなった人の地位を承継することになります。

相続財産を処分したとき(預金を払い戻したり、使ったりすることも含まれます)には、相続放棄をしないことを明らかにしたことになります。

 遺産が現金や株券ばかりであれば、それがいくらであり、どう分けるかはすぐ分かります。 続きを読む

税務署や固定資産税の課税基準を求めるために標準画地価格の評価

課税のための評価

相続税路線価は、毎年1月1日の評価を毎年8月に発表します。その年に相続が発生した人は、その年の評価をして翌年3月に申告します。 固定資産税は、3年に1度の評価換えを行います。最近では平成12年が評価替え年度でした。

次は15年になります。その間の2年間は原則として変わりません。しかし、最近10年間は土地の価格が下がっています。総務省(旧自治省)では土地の価格が下がっているのであれば、時点修正をして最近の地価に見直しても良いと市町村に指導しています。 続きを読む

財産分与のための評価

夫婦が婚姻中に形成した財産は、
それぞれが自分の収入で購入したものが明らかでなければ、共有と推定されます。不幸にも離婚をするときにはそれぞれの共有財産を整理する必要があります。

 不動産の場合には、住宅ローンの借り入れを連帯債務としたり、税法上共有にしておいた方が有利なことが多いと言えます。そのため夫婦が住宅を共有としているケースが多くあります。 続きを読む

区画整理事業の施行前後の画地の評価

再開発、区画整理の評価

不動産は地域のつながりを持って存在しています。

その土地の価値は周辺の土地との関係で高久もなれば安くもなります。駅前の再開発や住宅地の区画整理等の事業が公共性を持つのも、多くの地権者の協力がなくてはできないからです。

再開発をする前の価格とした後に予想される価格の差がなければ事業費を生み出すこともできません。
どんな事業をするべきなのかも含めて、不動産鑑定士の仕事は価格だけにとどまりません。

再開発事業の施行前後の画地の評価

再開発、区画整理の評価

不動産は地域のつながりを持って存在しています。

その土地の価値は周辺の土地との関係で高久もなれば安くもなります。駅前の再開発や住宅地の区画整理等の事業が公共性を持つのも、

多くの地権者の協力がなくてはできないからです。再開発をする前の価格とした後に予想される価格の差がなければ事業費を生み出すこともできません。
どんな事業をするべきなのかも含めて、不動産鑑定士の仕事は価格だけにとどまりません。

 

担保物件の評価

金融機関は債務者が返済できなくなる危険を担保する物を要求します。
保証人を立てるような人的担保と、不動産や自動車、あるいは預金等の物的担保です。

担保として日本でよく利用されるものに不動産の抵当権があります。土地は下がらない、
価値として安全であるという「土地神話」が通用していた高度成長期には不動産の担保が絶対とも言えたものです。

しかし、バブル崩壊後は不動産にも収益力が重視されました。 続きを読む

借地と底地の交換のための評価

借地は古い町ほど例があります。
田舎ではあまり価値が話題になりませんが、東京の23区内になると、借地権付き建物の取引が多く見られます。中には借地権の上の載ったマンションもあります。

 それでも、借地は地主さんの土地を借りているものです。地主が変わったりするとこれまでのつきあいが変化することもあり得ます。地主にとっても借地は地代をもらえるだけで固定資産税プラスα程度の地代なら、地主のメリットはあまりありません。 続きを読む

抵当証券を発行するときの評価

戦後、高度成長期には銀行融資のほとんどは企業向けでした。
個人が住宅ローンを使おうとして都市銀行に行ってもあまり歓迎されませんでした。提携不動産会社の融資を除くとほとんど借りることはできませんでした。

銀行は住宅専門会社を使って、少し高い金利でも個人の住宅やアパートにお金を貸す仕組みを作りました。その後、証券や社債など企業の資金ルートが銀行以外の直接金融にシフトしていくと、銀行も個人向けの融資を重視し始めました。 続きを読む

破産や会社更生法、民事再生法を適用するときの評価

個人の破産や会社の破産といわれる民事再生法や
会社更生法のときにも、不動産をどう処分するのか、やり直しのために資産を生かすことが急務になります。

 その場合には、早く処分をする必要だけでなく、物件をよく分かっている人がいないこともありますから、
価値があっても買いたたかれるのが普通です。かといっていくら安くてもよいわけではありません。裁判所の許可を得て処分することになりますから、適正価値を示すことが鑑定士の仕事になります。

破産ではありませんが、相続のときに限定承認した財産を巡り、その抵当権実行をやめさせるように時価相当額を弁済することがあります(民法第932条)限定承認をした相続人がその住んでいる住宅についている抵当権者に対し、時価相当額を弁済することで抵当権を消してもらうようにすることです。私の担当したケースでは、残された妻が都市銀行に時価相当額を弁済して抵当権を消してもらいました(平成13年)