カテゴリー別アーカイブ: ●遺産分割、相続

家族が徘徊を始めると--

年齢とともに、赤ちゃんと同じようになってしまうのが残念ですが現実。
それでも赤ちゃんより手がかかるのが徘徊をしてしまうお年寄り。

そのお年寄りが起こす問題の中で、一番大きなものが現れました。
徘徊老人の鉄道人身事故補償

朝日新聞(2013/9/27)によると、
認知症の91歳の男性が、線路に入り列車にはねられて亡くなった。
同居の家族は妻だけ。悲しみにうちひしがれているところに、JR東海から損害720万円の請求が来た。
話し合いはまとまらず、裁判に。名古屋地裁はJR東海の請求を認めた。
請求は、同居していた妻だけではなく、面倒を見るべき長男にも及んだ。

同じようなことは東武東上線川越駅でもあった。
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調停成立の割合

さいたま家庭裁判所川越支部の遺産分割事件
毎年100件前後が申し立てられている。
調停成立の割合
全体の6割くらいは調停が成立している。
調停不調の場合には、審判に移行して裁判所が判断することになる。
しかし、不調(不成立)よりも多いのが取り下げである。
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武銀 リバースモーゲージ

武蔵野銀行が自宅(戸建て)を担保に生活資金などを融資するリバースモーゲージ商品を提供した。(2013.9.30日経)

武蔵野銀行|むさしのリバースモーゲージ

東京の武蔵野市が、社会福祉の観点から行ってきたものを、埼玉県の銀行も導入してくれた。
これまでは、埼玉県社会福祉協議会が同様の担保融資をしてきている。
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相続税理士

日経新聞に、『相続税理士の選び方』が載っていた。
20130918相続税理士

沢山いる税理士諸子も、ほとんどが法人税、あるいは所得税を日頃の業務にしている。

相続税の申告を専門にしている人は、近所にはほとんどいないと言ってよい。

一般の人が税理士にお願いしたいことは、
第一に、専門家として適切な税務処理をして、出来るだけ節税をはかって欲しい
第二に、誠実に業務を行い、適正報酬にとどめて欲しい。

しかし、税理士を選ぶのはなかなかむずかしい。
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生前贈与の評価

平成7年に亡くなった人の相続の事件
問題点は二つありました。

ひとつは、
先祖代々の資産については長男がすでに取得していたこと
長男は、祖父から一代飛ばしで遺産を取得していたのです。父親には母屋と一部の財産しかありませんでした。
父親の遺産分割と祖父の遺産分割は関係がありません。考慮することもできないのです。
もうひとつの問題は、
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増税対策のマネー争奪戦

生保業界と、信託銀行 15年1月以降施行される相続税改正を前に相続対策PRに拍車がかかってきた。
節税対策に生命保険金、教育資金贈与の非課税を信託銀行が担う。富裕層をターゲットにして商魂たくましい。
20130819 日経 生前贈与マネー争奪

その一方で、相続対策を内緒で行ったり、生前贈与が一部の人に偏ると、それが紛争の種を蒔くことにもなっている。
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お盆の遺産分割調停

8月16日、送り盆の火に遺産分割調停があった。

法定相続分に見合う代償金を要求する弟、妹に対し、
長男は 『田舎では、家作は長男が守るもの、分けてしまっては家作が無くなってしまう』とほとんど代償金の話にも乗らない。

そうした調停の日、裁判所に行ってみると、書記官から
『長男の家族から電話があり、入院したそうです。一ヶ月はかかるから8月16日は欠席とのことです』と
報告を受けた。
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多数当事者の遺産分割

叔父さんの相続には二十人以上の相続人がいました。

杉並の土地建物を遺産とする調停が申請されました。
なぜか、名古屋の方が申立人、相手方の一人が所沢に住んでいます。相手方の数を見ると、26人。
担当書記官が身分関係図を作ってくれており、それを見ると、被相続人には子どもがいない。兄弟もすでに全員が亡くなっている。申立人は、杉並の建物に学生時代下宿をしていたらしい。
まずは、調停期日に全員来てくれるだろうか。 続きを読む

鑑定評価のニーズ

不動産鑑定評価の仕事は、銀行の担保評価や
裁判所からの鑑定依頼によって行われてきた。それが昭和39年に法律が施行され、地価公示制度が整備されることで社会的に広く知れ渡った。
「地価公示価格は取引の指標である」と書かれてある。しかし、その頃の不動産鑑定士の仕事は官公庁や銀行など、
不動産についてよく知っている人たちが依頼してくるのがほとんど。洋服にたとえれば、オーダーメイドと言えるだろう。
それも致し方ない。不動産は二つと同じものがない、という特性を持っているから、それぞれの土地の価格を求めるのに第三者の意見を聞く、それが不動産鑑定評価である。仕事として必要なときに求めることが多く、依頼者もプロと言える。 続きを読む