カテゴリー別アーカイブ: ●鑑定士が役立つこと

相続税対策 Aさんの話 part1

Aさんは、小さな会社の社長さんです。還暦を機会に、顧問税理士さんに、今、

万が一のことがあったらどうなるのか、相続税を計算してもらいました。
猫の額の我が家と、このところ赤字続きの会社資産では大したことも無かろうと思っていました。

ところが、税理士さんの出してきた計算書には、8千万円以上の納税額が記載されていました。

我が家については、小規模住宅の特例が適用されるから、評価額も8割引になる、と言われてきたのに、とAさんは首をかしげました。 続きを読む

身内だからちゃんとした報告書

争いになったものは、最初からこじれていたわけではない。

「身内だから、判ってくれるだろう」
「家族なのに形式張っていてはおかしい」

最初にキチンとしておけば良かったことを、アバウトにしておいたために、要らぬ詮索や不信感が広がることが多いようである。

たとえば、相続に伴い不動産をどうするのか、管理している、たとえば、長男が予め、資料を基によく説明しておく必要がある。 続きを読む

遺産の対象

遺産分割の対象となるのは、故人が亡くなった時点の財産です。
しかし、それまでの兄弟の状況から、不公平感が表に出てくることもよくあります。

先日、相談されたケースは次のようでした。

相続人は兄と弟だけ。遺産は兄の住んでいる自宅と隣接のアパートがほとんど。
兄は自宅とアパートの土地建物について相続税評価額を知り合いの税理士に計算してもらいました。 続きを読む

節税につながる現物出資

中小企業経営者は、企業だけの納税額だけではなく、
代表者や家族の納税額も合算した全納税額を最小にすることように考える。
最近、相談を受け、鑑定評価を行った例である。

企業の収益は毎年赤字が続いており、将来的に安定的な収入が欲しい。一方、社長個人の持つ駅前の土地はコインパーキングにすると安定的な収入が得られそうだ。しかし、このままコインパーキングにすると、社長個人の収入が増え、その結果所得税も増加する。 続きを読む

地代の鑑定

借地関係は長い期間になります

先日、相談された人はおじさんから相続した土地に借地人がいました。地代も安いようなのですが、どうしたらよいでしょうか、との問い合わせ。周辺が300円以上するのに、その土地は月90円/坪くらい。

確かに値上げしてもらいたいのは良く分かります。
ただし、すぐに評価書を書いて、その評価書を見せながら借地人さんに交渉してまとまるのでしょうか。 続きを読む

新スキームは20年7月から全国へ?

法務局の電子化は19年度中に完了し、
20年度には全国の登記簿がパソコンで閲覧できるようだ。 そうなると、地価公示の新スキームは1年後に全国展開の条件が完備する。

今後、必要なのは、全国展開するのに不動産鑑定士が協力する、
その代わりに不動産鑑定士の情報ネットワーク化を国が法制度化してサポートしてくれるかどうかだろう。 目先の予算や労力よりも、各県の士協会が総力を挙げて情報入手力を気づかなければならない。 そのためには、情報の価値を高めていくように様々なことをチャレンジしなければならないだろう。 いずれにしても、これからの1年間は鑑定業界の将来を左右しかねない重要な一年になる。

鑑定評価は(有)埼玉不動産鑑定所へ

 

 

公的評価とは

「公的評価」 鑑定の依頼者が公的団体(国や市町村等)である場合、
「公的評価」とよぶことがあります。 公的評価には、「公共用地買収の評価」「地価公示、地価調査の評価」「税務のための評価」「競売のための評価」「裁判のための評価」などがあります。

「公共用地買収のための鑑定評価」  公共のために必要な土地は、所有者から買収をして使うことになります。自由主義社会の日本ですから、「売る人と買う人が交渉して価格を決めればよい」と考えることもできます。 続きを読む

こんな時も鑑定書が役立ちます

鑑定評価書は、時価を表すものです。

時価について、疑問が投げかけられたときには、第三者である不動産鑑定士が公正な評価をすることにより、問題を解決します
たとえば、

①会社の土地を役員が買う(あるいは逆)場合には、その売買は利益相反行為(*)です。第三者の意見を基にしていないときには商法に違反します。鑑定評価書の数字を採用して取締役会で承認すればokです 続きを読む