鬼門

一番街の入り口は仲町交差点。
昭和一桁までは北からの道は突き当たりであった。北風の当たる場所は薬屋。目を悪くする人がいるから薬屋が栄えるとも言われた。蓮馨寺の土地を抜いて、南北の道がつながった。

交差点の4方向の中で、鬼門(北東)を向く土地は、これまで何代も変わっている。
婦人服店、洋品店、ラーメン店、等々

しかし、このところは豆やさんがうまくいっているらしい。
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うまくいっている理由なのかどうかは分からないが、店舗を開くまでに半年近く外装工事を続けていた。

元々は3階建てのビルである。
1階店舗、2階事務所、3階住宅であった。
1階に入った豆やさんが3階の高さまで外装を施し、その上部に鬼瓦もつけたのである。
その鬼瓦のせいだろうか、鬼門の祟りもなくなったのだろうか。

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向かい側、交差点に対し裏鬼門に当たるのは、老舗の菓子店「亀屋」である。
亀屋の駐車場はかつて保険会社の支店があった。
亀屋は駐車場にするとともに、角の部分には植栽と看板を作り、裏鬼門側は開けていない。
やはり、鬼門、裏鬼門は現実に存在するのだろうか。

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