カテゴリー別アーカイブ: ●思うこと

中古住宅の診断義務化

多くの中古住宅は、住める状態であっても不動産市場ではあまり流通価値を見られない。
木造住宅は20年を過ぎると価値がゼロ、不動産として売れる金額は土地値相当とされてしまう。

2015/04/27日経新聞記事

日本人特有の新品(バージン)信仰も影響しているようだ。
確かに、誰かが使っていた中古品には、何らかの怨念がこもっているのかもしれない。
戦後、高度成長期に育ち、工場で作られている大量生産品を使うことに馴らされてしまった日本人には、
住宅も規格品として理解しているのだろう。

かつての日本人は、ものを大事に使っていた。
着物は使えなくなっても仕立て直しをし、子供の着物にした。ぼろになると手ぬぐいに、そしておしめになり、鼻緒にもなった。
織った繊維はぼろとして朽ちるまで何度も再生して利用された。

建物だけが再生されない理由は無い。

骨格、構造は大きく変えなくても建物の仕様や設備を現代風にアレンジした生活様式は可能の筈。

使い捨ての時代から、再生(リユース)の時代に進むのは省エネ、自然との共生を考えれば当然のことだろう。

鑑定評価は、埼玉不動産鑑定所へ

地価は上昇?

国土交通省が10月1日時点の短期地価動向を発表した。
地価下落地点ゼロに(1129日経)

仲間の情報では、東京都心を中心に、外国人も含めて取引が活発、地価は上昇している。
短期動向調査は、そうした高価格地の状況をあらわしているのだろうか。

私は、このところ地価公示作業のため取引事例の分析をしている。
たしかに、浦和や川越の人気の高い地域では、「ん?」というような高い取引も現れている。
しかし、少し足を伸ばした地域の売り希望事例には、「これまで売れていた取引水準では引き合いもない」、と言う声も聞く
取引がないのだから、良くて横ばい、実際はマイナス傾向、と言う不動産業者も少なくない。

どうも、消費税駆け込み前の活況を呈した昨年末までと、消費税が上がった今年4月以降では景色が違うようだ。
特に都心のベッドタウンでもある埼玉には、アベノミクスの恩恵も乏しい。

東京だけが良くなってきている、と思うのは私だけだろうか。

逆ストロー効果

YKKは、来春開通の北陸新幹線の黒部宇奈月温泉駅の近くに本社機能の一部を移すらしい。
逆ストロー効果(日経)
東洋ゴム工業は、2012年、東京と大阪の2本社体制をやめ、大阪に集中させた。
新幹線開通による時間短縮は、東京に集中させる「ストロー効果」だけでなく、
普段は、コストも安く生活しやすい地方に拠点を持ち、必要な時に東京へ向かう「逆ストロー効果」ももたらすらしい。

東京への一極集中は、予想される大震災などを考えると企業にとっても命取りとなりかねない。
生産拠点だけでなく、本社機能も東京に限る必要は無い。

社員も仕事さえあれば、過ごしやすい地方(地元)での希望が増えているらしい。
介護や子育てを考えると、東京は必ずしも恵まれていない。
大災害でなくても、鉄道が半日止まるだけで大混乱を生じ、帰宅難民が右往左往したのは記憶に新しい。
大震災が起これば、幹線道路はラッシュアワーの電車内と同じ、逃げることもままならない。
地方であれば、1キロ程度歩くだけで広い空間が広がっている。災害時に助かる可能性は地方の方が高いだろう。

新幹線の開通は、今後、地方にも明かりが見えるかもしれない。

不動産の相談は、埼玉不動産鑑定所

「金融緩和の罠」を面白く読みました。
藻谷浩介、河野龍太郎、小野善康 の3氏に対し萱野稔人がインタビュー

生産年齢人口の減少は、個人消費の中心であるメンバーが減ること、さらに非正規労働者が増加し、企業が労働分配を低くコストカットしていると、そのメンバーにお金が回らない。国内の景気が悪くなるのは当然。
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民間消費のウェイトが高い埼玉県

輸出入の港を持たない埼玉県では、GDPの中に輸出はない。さらに公共事業も地方ほど多くない。同じ金額の投資をしても土地代に食われる首都圏よりも効果が直接現れる地方にお金が回っているのだ。
そのため、個人消費のウェイトが高くなる。
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姑の介護

『長年介護をしたのに相続でこんなことになるなんて』

調停の席で長男が嫁の貢献について語り、ぼやいた。

かつて、長男の嫁は同居した舅、姑を十二、三年世話し、看取った。

それが、今では二十年以上加わり、ときに嫁よりも姑が長生きしている。

『親の介護を子供が見るのは当たり前』と言い切る自民党の重鎮には、この現実は分かっているのだろうか。

鑑定評価は、埼玉不動産鑑定所へ