日本ADR協会

9月22日 霞ヶ関の法曹会館において、一般財団法人日本ADR協会の設立記念懇親パーティーが行われた。

私も、日本不動産鑑定協会から評議員として参加することになった。
ADR(裁判外紛争解決)は、紛争の円滑、円満な解決をサポートする機関である。法務省の認定した各機関が参加している。

ADRの認定第1号はオリンピック代表選考に関し仲裁をした日本スポーツ仲裁機構であり、電気や自動車など供給事業者側の機関、消費生活アドバイザーなど、消費者支援機関の他、不動産鑑定士、土地家屋調査士、行政書士など、士業の団体が多く加入している。(社)日本不動産鑑定協会も2010年8月25日、第76号の法務大臣認定を受け、参加することになったのである。
元高裁長官、元検事総長、東大名誉教授など斯界の重鎮たちに並んで評議員会の席に着いた。
昭和11年に建てられた瀟洒な法曹会館とともに、歴史を感じるひとときであった

ADR協会の存在は、各ADR機関の横のつながりとともに、PRが進めば大きな力になるのではないか。
不動産鑑定士は、不動産の価格に関する紛争を対象としており、不動産という生活に必要かつ価値の高いものを対象にしている一方、他の業界とは競合しない。弁護士など士業の人たちと手を携え、困っている当事者に紛争解決のお手伝いができる、社会的に有益な事業である。
日本不動産鑑定協会も、来年(2011年)中に公益法人認定申請を目指している。
法務鑑定委員長(常務理事)として、いささか責任は重いが、理想を胸に少しでも前に進みたいものである。